リモートロボティクスによる自律検査ソリューションのPerceptoがシリーズBで45m$を調達
2020年11月24日、イスラエルのベンチャー企業のPerceptoがシリーズBで45m$を調達したことを発表した。Perceptoはいわゆるインダストリー4.0領域で、ドローンや4足歩行ロボットを使った自律型検査・監視ソリューションを提供している。
今回の資金調達ラウンドは、ベンチャーキャピタルのKoch Disruptive Technologiesが主導し、新規投資家のState of Mind Ventures、Atento Capital、Summit Peak Investments、Delek-US、および既存投資家であるUS Venture Partners、Spider Capital、Arkin Holdingsによる出資となる。Perceptoが調達した資金総額は、これで72.5m$にも上る。
Perceptoの自律検査・監視プラットフォーム
Perceptoは2014年にイスラエルで設立されたベンチャー企業である。同社の自律検査・監視プラットフォームは工業用地や重工業のインフラストラクチャーを対象に提供されており、イタリアの大手電力会社ENELを始め、Florida Power and Light、Verizonを含む10か国以上のFortune500の顧客を抱えている。
Perceptoのポジショニングは、あくまで自律型検査・監視のためのプラットフォームだ。ドローンは自社でハード・ソフトを開発するが、検査・監視システムに統合して利用するロボットは、サードパーティーのロボットを活用し、センサーを搭載して自律検査・監視を実現する。
例えば、同社は4足歩行ロボットを開発するボストンダイナミクスと提携しており、同社のロボットSPOTとプラットフォームを通して連携する。これにより、空と陸から自律的に監視を行えるようになる。
顧客の1社であるイスラエルのグローバル化学メーカーICLの死海ドローンプログラムマネージャーのShay Hen氏はこう述べる。
「PerceptoのAIMにより、すべてのミッションをライブストリーミングできるようになり、メンテナンスと運用に関する決定を管理するために現場に物理的に立ち会う必要がなくなりました。どこにいても、現場で何が起こっているかを正確に把握しています。ボストンダイナミクスのスポットなどの追加のロボットをサイトに統合して、空中検査以外の総合的な検査機能を検討することを楽しみにしています。」
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重工業系のユーザーにおいて、こうした自律検査・監視ソリューションの採用や、産業用プラントの機械装置の故障予測・異常予知といった技術を採用しようとする動きがある。シリーズBで45m$もの資金調達を行えるということは、すでに同社には売上となるユーザーや実績がついていて、今回の資金で成長にドライブをかけるということだ。同社の今後のユースケース・事例の拡大に期待したい。
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