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Velodyne Lidarが自動運転・ADAS向け長距離ソリッドステートセンサーを開発

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2020年11月13日、Velodyne Lidar, Inc.(Nasdaq:VLDR)が、新しいソリッドステート型のライダーであるVelarrayH800の最新のイノベーションを発表した。ソリッドステートVelarrayH800は、自動車グレードのパフォーマンス向けに設計されており、Velodyne独自のマイクロライダーアレイアーキテクチャ(MLA)を使用して構築されている。

VelodyneはLiDAR業界を牽引する、LiDARにおいて最初の株式公開企業である。過去にはDARPAグランドチャレンジに参加していた車両に同社のLiDARが搭載され、その後成長を遂げた。LIDARテクノロジーの幅広いポートフォリオで世界的に展開しており、Velodyneのセンサーおよびソフトウェアソリューションは、自動運転車、先進運転支援システム(ADAS)、ロボット工学、無人航空機(UAV)、スマートシティ、セキュリティなど、幅広い業界に展開されている。

Velodyneが開発している長距離ソリッドステートLiDAR

どのようなセンサーなのか?

自動運転・ADASにおけるLiDARの課題は長距離・高精度でありながら低コスト化を実現することであった。今回のVelodyneが発表したソリッドステートLiDARは、この課題を解決したものである。今回、公式に大量生産レベルでの目標価格は500$未満であることが明言された。

このセンサーは、長距離知覚と広い視野を組み合わせて、先進運転支援システム(ADAS)および自律移動アプリケーションでの安全なナビゲーションと衝突回避のために設計されている。高速道路の速度でも安全な停止距離をサポートできるという。

例えばトラック、バス、または車のフロントガラスの後ろにきちんと収まるように、または車の外装にシームレスに取り付けるように設計されている。

ソリッドステートLiDAR「VelarrayH800」のスペック

  • FOV     :水平120°×垂直16°
  • 検出範囲   :最大200m
  • 角度分解能  :0.1°~0.25°
  • サイズ    :小型
  • 重量     :~1,000g
  • データポイント:N.A.

まだ量産フェーズの時期は公式には明言されていない

いくつかのメディアでは量産時期について触れているものの、Velodyneからの公式なアナウンスとして量産時期については明言されていない。現在はサンプル出荷中となっている。しかし、マーケットのスピード感から考えると、今後1~2年で量産フェーズに入ると想定される。

11月5日の投資家向けプレゼンテーションでは説明されていない

2020年11月5日、同社は投資家向けプレゼンテーションを行っており、この中でプロダクトのロードマップを説明している。しかし実は、公式にアナウンスした将来のプロダクトはVelabitTM、VelaDomeTM、VellaTMの3つであった。時期的に、このタイミングでソリッドステートの新しい長距離センサーを発表するのであればこのロードマップで発表されていてもおかしくないが、まだ今後の展開が不透明である可能性はある。


MEMS LiDARやFMCW LiDAR、フェーズドアレイなど、方式別の技術動向や特徴について知りたい方はこちらも参考。

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  • 記事・コンテンツ監修
    小林 大三

    アドバンスドテクノロジーX株式会社 代表取締役

    野村総合研究所で大手製造業向けの戦略コンサルティングに携わった後、技術マッチングベンチャーのLinkersでの事業開発やマネジメントに従事。オープンイノベーション研究所を立ち上げ、製造業の先端技術・ディープテクノロジーにおける技術調査や技術評価・ベンチャー探索、新規事業の戦略策定支援を専門とする。数多くの欧・米・イスラエル・中国のベンチャー技術調査経験があり、シリコンバレー駐在拠点の支援や企画や新規事業部門の支援多数。企業内でのオープンイノベーション講演会は数十回にも渡り実施。

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