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Horizon2020でUltraleapも参画するコンソーシアムによる5.6億円の新しい触覚研究プロジェクトが開始

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触覚研究プロジェクト TOUCHLESSが開始

2021年1月から4年間の研究プロジェクトである「TOUCHLESS」が欧州で開始した。これはHorizon2020の下にあるEIC Pathfinderの資金調達プロジェクトで採択されたコンソーシアム研究プロジェクトで、4年間で5.6億円の助成を受けて研究開発を行う。

このTOUCHLESSはEUの複数国の研究機関・企業のコンソーシアムとなっており、調整機関をUCL(University College London、英国)が担当し、コペンハーゲン大学(University of Copenhagen、デンマーク)、ナバラ公立大学(Public University of Navarre、スペイン)、SoftServe(ポーランド)、Ultraleap(英国)、Crowdhelix(アイルランド)が参画している。

どういうプロジェクトなのか?

この研究プロジェクトは新しい触覚体験を研究開発するもの。従来の触覚は機能面にのみフォーカスされてきており、デジタル技術でタッチレス化した時に、実際にリアルでタッチする感覚と比べると失われる感覚があるという。

こうした感情的、社会的、認知的な、「情」とも言える部分のユーザー体験に注目して、神経認知モデルと新しい人工知能(AI)フレームワークを使用し、新しいタッチレス技術を開発するという。

実はこの触覚と感性については以前から様々な大学が研究を行っており、日本でも電気通信大学の梶本研究室や、東京大学の篠田・牧野研究室などでも研究が行われている。

UCLのDiego Martinez Plasencia氏はこう述べている。

「このプロジェクトはとてもエキサイティングです。なぜならば、超音波、熱、または静電刺激を使用した新しい空中触覚技術を開発するだけでなく、タッチインタラクション中に人と人が結びつきを感じ、愛着を感じ、関与していると感じ、空中でタッチレスな体験を生成するときに、これらの欠落している側面を取り戻すのに役立つ神経認知モデルを開発するのに役立ちます。」

Horizon2020 TOUCHLESSニュースリリースにおけるコメントより

空中触覚ベンチャーのUltraleapも参画

このTOUCHLESSのコンソーシアムには、英国の空中触覚ベンチャーであるUltraleapも参画している。Ultraleapは複数の超音波を照射して焦点を合わせることで、手をかざすと空中で触感を感じることができるデバイスを開発している。最終的にこの研究成果はUltraleapの空中触覚ソリューションに統合されてくる可能性がある。

Ultraleapについてはこちらも参考:CEATEC2020でも展示された英国ベンチャーUltraleapの空中ハプティクス



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  • 記事・コンテンツ監修
    小林 大三

    アドバンスドテクノロジーX株式会社 代表取締役

    野村総合研究所で大手製造業向けの戦略コンサルティングに携わった後、技術マッチングベンチャーのLinkersでの事業開発やマネジメントに従事。オープンイノベーション研究所を立ち上げ、製造業の先端技術・ディープテクノロジーにおける技術調査や技術評価・ベンチャー探索、新規事業の戦略策定支援を専門とする。数多くの欧・米・イスラエル・中国のベンチャー技術調査経験があり、シリコンバレー駐在拠点の支援や企画や新規事業部門の支援多数。企業内でのオープンイノベーション講演会は数十回にも渡り実施。

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