3Dホログラフィックの中国企業WiMiがMEMS LiDARに参入
LiDARの市場規模は調査会社の予測によると1)、2025年に29億ドル(約3,100億円)になるとされており、2020年からのCAGRは34%となる急成長市場であると見込まれている。そうした市場の急成長を見越して、様々な企業が乱立状態にあり、新規参入も依然として相次いでいる。中国のAR・3DホログラフィックベンチャーのWiMi Hologram Cloud Inc.もその1社だ。
AR・3DホログラフィックのWiMiとは
WiMiは中国で2015年に設立されたベンチャー企業で、コンピュータビジョンホログラフィッククラウドサービスを展開している。ARベースの疑似3Dホログラフィによるソフトウェアの開発や広告をサービスとして展開しており、ホログラフィックAR自動車HUDソフトウェアなども手掛けている。2020年に米国新興市場のナスダックに上場をした。
同社が公開しているIR資料によると、すでに売上高は2019年で45m$(約49億円)をこえており、2017年~2019年で売上高は約1.6倍にもなっている急成長企業だ。
MEMS LiDARを開発すると発表
WiMiは、3月16日に同社が過去に取得した3Dホログラフィックパルスレーザー加工装置の特許技術を活用し、MEMS LiDARの開発を行うことを発表した。
このWiMi HoloPulse LiDARは、200m以上離れた場所からの物体を検出し、高解像度の3Dホログラムをキャプチャすることができる多用途の3DソリッドステートLiDARとして開発する予定という。LiDARは、MEMSによるマイクロバイブレーターを使用し、高解像度、長距離検出範囲、および広い視野角を実現する。なお、LiDARは動的制御を利用して、フォーカス領域を動的に変化させたり、垂直解像度とフレームレートの柔軟な調整を行うインテリジェント性も持たせるという。
なお、現時点では詳細なスペックは不明だ。
同社はソフトウェア認識アルゴリズムを、WiMi HoloPulse LiDARに統合し、自動運転、環境認識、3Dホログラフィックイメージング、先進運転支援システム(ADAS)、交通管理、3D印刷など、さまざまな業界にソリューションを提供していくという。
(今回参考のプレスリリースはこちら)
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