ウェアラブル心電センサ・解析のCardiac Insightのソリューションをヘルスケア大手が契約
顕在化する心電モニタリング市場
心臓(心電)モニタリングは、すでに市場での利用が進み始めている。この領域で有名なベンチャー企業はiRhythm社だ。心電センサパッチと専門家による解析サービスを提供している同社の売上はすでに200億円を超えており、市場が形成されたというには十分な規模がある。
心電ECGセンサ・解析ソフトウェアを開発
そしてCardiac Insight社も、後を追う心電センサ・解析サービスプロバイダの1社だ。同社は胸に装着するタイプのウェアラブルECGセンサーと、不整脈を検出することができるアルゴリズム・ソフトウェアを開発している。
同社は6月7日、センサー・ソフトウェアのソリューションを、ヘルスケア大手企業のPremier, Incが契約することを発表した。Premierは米国の4,100を超える病院と約 200,000のその他の医療サービスプロバイダーと提携しているヘルスケアネットワークであり、今回の契約はグループ購買契約として、Premierのネットワーク下の医療機関が特別価格で利用できるというもの。
Cardiac Insightのセンサは、ユーザーが自宅など医療機関から離れた場所で、7日間連続で装着してデータを測定し、測定が完了したらそのセンサデータを心臓専門医のいる診療所へ郵送するか、または訪問する。医療機関にインストールされている専用のアプリケーションでデータを吸い出し、アルゴリズムが自動で、心房・心室のリズムを分析して、頻脈、徐脈、上室性頻拍 (心房走行)、心房細動、心室頻拍 (心室走行)など、様々な種類の不整脈を検知することができ、わずか5分以内に包括的なレポートが生成される。医師はこの解析結果を診察の参考データとして使うことができる。
「タイムリーで正確な結果を求める患者のニーズに対応し、患者と医療提供者の両方にとって費用対効果を維持することは、全国的に成長を続ける当社のビジネスモデルの中核であり続けます。」とCardia Insightの社長兼COOは述べている。
同社は現在、ユーザーが急拡大しており、昨年、同社のソリューションを使って診察を受ける患者の数が2倍に増えたという。また今年5月にも、同社製品のCardea 20/20 ECGの売上が、2021年第一四半期に70%以上急増したことが明らかにされている。
注)前年比なのか、2020年第四四半期と比較して70%成長したのかは不明
今回参考のプレスリリースはこちら
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