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スマートトイレのOutSenseが追加のシリーズAを実施し、総額で約3億円を調達

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病気の初期兆候を検出することができる技術を開発しているスマートトイレのOutSenseが、シリーズAの追加出資を受けて総額2.7m$(約3億円)の資金を調達した。投資家はLongevity Venture Partnersで、元々2020年に実施していたシリーズAの2.2m$に、今回0.5m$の追加出資を行っている。

病気の初期兆候を検知するスマートトイレの開発

OutSenseは2016年にイスラエルで設立されたベンチャー企業だ。OutSenseが開発しているのは、家庭にあるような通常の洋式便器に、クリップで簡単に取り付けることができるIoTデバイスだ。

このデバイスは光学センサーがついており、排泄物をスキャンする。そのスキャンした情報をAIで解析するものだ。OutSenseは人間の尿と便の光学仮想データベースを構築しており、病状の早期検知を可能にする。例えば便中の血中濃度を特定することで結腸直腸がんが検知できたり、尿路感染症、下痢、脱水症状、便秘などの状態を検知することができるようだ。

https://www.youtube.com/watch?v=cME7i4EfITk
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今回出資を行ったLongevityは、今回の出資の動きと連携して、OutSenseが開発したデバイスの試験運用を行う。

トイレ×ヘルスケアの領域

このトイレ×ヘルスケアの領域であるが、近年、デジタルヘルスでは注目される1つの分野となっている。

トイレないしは排泄物は、豊富なバイオマーカーが存在しており、例えばイスラエルベンチャーのHealthy.ioは、自宅で尿検査ができるような簡単なキット×スマホカメラでの画像解析により、健康異常の診断を行う。すでにFDAからも認可を得ており、この領域ではかなり進んでいるベンチャーの1社だ。

日本の大手企業のTOTOはCES2020で、未来の技術を活用したトイレの新しいシーンをコンセプトとして発表した。トイレでお手軽健康チェックや、医療と繋がるトイレを指向している。

今後、OutSenseのような自宅で可能な便検査・尿検査の技術が発展すれば、ユーザーがあまり意識しないでも健康チェックができるようになり、将来の健康モニタリングにおいて重要な要素になる可能性がある。

 

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  • 記事・コンテンツ監修
    小林 大三

    アドバンスドテクノロジーX株式会社 代表取締役

    野村総合研究所で大手製造業向けの戦略コンサルティングに携わった後、技術マッチングベンチャーのLinkersでの事業開発やマネジメントに従事。オープンイノベーション研究所を立ち上げ、製造業の先端技術・ディープテクノロジーにおける技術調査や技術評価・ベンチャー探索、新規事業の戦略策定支援を専門とする。数多くの欧・米・イスラエル・中国のベンチャー技術調査経験があり、シリコンバレー駐在拠点の支援や企画や新規事業部門の支援多数。企業内でのオープンイノベーション講演会は数十回にも渡り実施。

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