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睡眠フィットネスのEight SleepがシリーズCでソフトバンクらから約94億円の資金を調達

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テクノロジーを使った睡眠フィットネス製品を展開するベンチャー企業のEight Sleepが、シリーズCで86m$(約94億円)の資金調達を実施したことを発表した。

リードインベスターはValor Equity Partnersで、その他ソフトバンク、Khosla Ventures、Founders Fund、General Catalystなどの投資家も参画した。

睡眠フィットネス製品×テクノロジー

Eight Sleepは2014年に米国で設立されたベンチャー企業だ。

体温調節、データ、AIテクノロジーを活用した新しいマットレスとマットレスカバー、通気性の高いカーボンエアピロー(枕)などの睡眠フィットネス製品を展開している。

Eight Sleepのアプローチは、個人が最適な睡眠を取るために就寝中の体温と生体情報をセンシングし、体温調節と振動などでのフィードバックを行う。同社はこれを「データ駆動型アプローチ」と呼んでいる。

Eight Sleepによると、例えば暑い日には通常のマットレスでは熱を保持し、就寝中に熱を体に放射することになり、最適な睡眠を妨げているという。同社が開発したActiveGrid™冷却テクノロジーは、マットレスを独自のグリッドパターンにより冷却面を生成し、水冷によって温度を冷やしたり、温めたりすることで、個人が最適な眠りをするための温度を保つ。

また、マットレスにはピエゾフィルム、心弾動計、ベッドと環境の両方の温度センサーなどの複数のセンサーが含まれている。これによって、就寝中の心拍数、心拍変動、呼吸などの生体センシングを行い、睡眠状態をモニタリングすることができる。

そして、1.5TBを超えるデータでトレーニングされたSmart Temp AIは、これらの温度情報や睡眠状態から、最適な睡眠を保つために次に必要なアクションを予測・決定する。

同社によると、これらのモニタリングとフィードバックによって、同社製品を使うユーザーは寝つきを最大40%早くし、深い眠りを最大20%増やし、真夜中の中途覚醒を最大30%減らすことができるという。

ここまでで累積で150m$以上を資金調達している同社は、現在急速に成長している。2021年の収益は2020年と比較して3倍以上に成長した。

今回調達した資金は、会社のイノベーションとテクノロジーのロードマップを加速し、チームの規模を拡大するために活用されるという。

AIマットレスなどの睡眠製品の流行

現在、AIマットレスによる睡眠の最適化などに取り組むベンチャー企業が複数出てきており、Eight Sleepはその中でも先端を走る。しかし、他にも特徴あるベンチャー企業はいる。

例えば、今回のEight Sleepは「温度」に注目したマットレス製品であったが、下記で取り上げたBryteは「温度」と「圧力」によるフィードバックを組み合わせる。5つ星ホテルなどで導入が進んでおり、ユーザーの評判がよければ、今後より事業を拡大してくると想定される。

参考:シリーズAで24m$を調達したAI睡眠ベッドを開発するスリープテックBryteを解説

 

Eight SleepのHPはこちら


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  • 記事・コンテンツ監修
    小林 大三

    アドバンスドテクノロジーX株式会社 代表取締役

    野村総合研究所で大手製造業向けの戦略コンサルティングに携わった後、技術マッチングベンチャーのLinkersでの事業開発やマネジメントに従事。オープンイノベーション研究所を立ち上げ、製造業の先端技術・ディープテクノロジーにおける技術調査や技術評価・ベンチャー探索、新規事業の戦略策定支援を専門とする。数多くの欧・米・イスラエル・中国のベンチャー技術調査経験があり、シリコンバレー駐在拠点の支援や企画や新規事業部門の支援多数。企業内でのオープンイノベーション講演会は数十回にも渡り実施。

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