Waterloo大学とマグナがセキュリティなどの自動運転向けソフトウェア開発で提携
カナダの州立大学であるUniversity of Waterloo(ウォータールー大学)とグローバル自動車Tier1のマグナがセキュリティなどの自動運転向けソフトウェア開発で1.6m$(約1.7億円)規模の研究を実施することを発表した。
Waterloo自動車研究センター(WatCAR)
ウォータールー大学は、大学内の研究機関として自動車研究センター(WatCAR)という組織を保有しており、5つの主要な専門分野を持ち、カナダ国内で最大の大学ベースの自動車研究を主導する125人の教員研究者が在籍している。
今回、マグナが契約を締結したのは、電気工学およびコンピューター工学の教授であるSebastian Fischmeister氏が率いるプロジェクトで、コネクテッド自動運転車両の複雑な自動車用ソフトウェアを作成するための理論・方法・ツールの開発を行う。
厳密には1.6m$の内訳は、自動車Tier1のマグナとカナダ自然科学工学研究評議会(NSERC)から、それぞれ5年間で0.6m$ずつが寄付され、大学も0.4m$を拠出する。そしてこのイニシアティブによってYash Vardhan Pant氏という電気・コンピューター工学の教授が採用され、Fischmeister氏とともに同研究に従事する。
今回の研究によって、マグナのエンジニアは、自動車の安全性とセキュリティを向上させる新機能や製品を効率的に開発できるようになるだけでなく、開発したソフトウェアを再利用し、複雑な製品の開発を短縮できるようになることが期待されている。
ソフトウェアに力を入れる自動車業界
下記のCES2021の記事でも書いたように、現在、自動車業界はこぞってソフトウェアに力を入れている。
参考:【CES2021】ボッシュ・コンチネンタル・マグナ・ZFの自動車関連発表、目玉はデジタル化シフト
背景にあるのは、コネクテッドカーの普及や自動運転などの技術開発の進展の中で、セキュリティやデータ処理、UI/UX設計など、ソフトウェアの重要性が増していることがある。ZFは戦略の中核に「Digitalization(デジタル化)とソフトウェア」を据えており、「ソフトウェア定義された車というのは、車輪に乗ったスマートフォンという位置づけを超える」とも発言している。
今回のマグナの動きもそうしたソフトウェアを強化する動きの一環と見られる。
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