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宇宙データセンターを開発するLumen Orbitがシードラウンド実施との報道。調達額は17億円、2024年12月完了

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Lumen Orbitがシードラウンドで$11m(約17億円)を調達したと、複数のメディアが報じている。報じられた日から、2024年12月11日以前に完了したものと見られる。

同社は、宇宙にデータセンターをつくることを構想。2024年1月に米ワシントン州で立ち上がったばかりの、非常に若い企業である。

AirbusやSpaceXなどの出身者が設立

宇宙にデータセンターをつくるという考えは、24時間365日、太陽エネルギーによって電力の供給が受けられ、さらにパッシブ冷却によってデータセンターも熱を蓄えずに済むためだ。パッシブ冷却とは、熱を宇宙空間へ逃がす技術のことである。

Lumen Orbitはこれらの他、打ち上げコストも低下できれば全体的にも大きなコスト圧縮が見込める上、地上のデータセンターが有する電力や敷地の制約などなく、ギガワットクラスのデータセンターを宇宙に展開できるとしている。

構想を実現するため、Philip Johnston CEO、Ezla Feilden CTO、Adi Olteanチーフエンジニアの3人により、同社は創業。Johnston氏はMcKinsey & Co.で国家による衛星プロジェクトに従事、Feilden氏はAirbus Defense & Spaceなど宇宙関連企業・組織に在籍、Oltean氏はSpaceXの元筆頭ソフトウエアエンジニア、というメンバーだ。

設立時はステルス状態であったものの、2024年3月のプレシードラウンドで$2.4m(約3億5000万円)を調達。このときにステルス状態を脱し、宇宙産業、スタートアップ界に知られるようになった。

応じたのはVCと報道

この件を報じたTech Crunchによると、$11mを投資したのはベンチャーキャピタル(VC)であるという。Lumen Orbitは公式発表をしてないため資金の使途は明らかにされていないものの、シードラウンドであるため開発の他、運転資金などにも利用されることが考えられる。

前出のTech Crunchや同様にこの件を報じたGeekWireは、Lumen Orbitの競合としてAxiom Spaceの名を挙げている。Axiomは、宇宙ステーションや宇宙服を開発する企業だが、そのステーション内に軌道データセンターを設けるための開発を進めているからだ。




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  • 記事・コンテンツ監修
    小林 大三

    アドバンスドテクノロジーX株式会社 代表取締役

    野村総合研究所で大手製造業向けの戦略コンサルティングに携わった後、技術マッチングベンチャーのLinkersでの事業開発やマネジメントに従事。オープンイノベーション研究所を立ち上げ、製造業の先端技術・ディープテクノロジーにおける技術調査や技術評価・ベンチャー探索、新規事業の戦略策定支援を専門とする。数多くの欧・米・イスラエル・中国のベンチャー技術調査経験があり、シリコンバレー駐在拠点の支援や企画や新規事業部門の支援多数。企業内でのオープンイノベーション講演会は数十回にも渡り実施。

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