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倉庫・工場向けAMRを開発するVecna Roboticsが22億円を調達。新CEO就任も同時に発表

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商用ロボットを開発する米Vecna Roboticsは2024年11月13日、既存投資家より$14.5m(約22億円)の追加的な資金調達を行ったことを発表した。同時に、かつて自動運転開発のMotionalでCEOを務めたKarl Iagnemma氏がVecnaのCEOに就任したことも明らかにしている。

Vecnaは、倉庫や工場で利用される自律走行搬送ロボット(AMR)を開発するスタートアップだ。

参考記事:MotionalとLyftが2023年から米国の主要都市でロボタクシーサービスを開始すると発表

「時給1500円以下」のロボット

Vecnaは、マサチューセッツ工科大学(MIT)のアルムナイ(卒業生)であるDaniel Theobald氏が2018年、創業。” Dedicated to a future where robots do the dirty work and people do the human work(ロボットが汚れ仕事をし、人間が人間らしい仕事をする未来に捧げる)”というバリューを提供すると掲げる。

前述のように、VecnaのAMRが使われる場は倉庫や工場であり、部品や商品を運ぶのが役目だ。ロボット1台・1時間あたりのコストは$10(約1500円)以下であると訴求。米国の賃金は上昇を続けている背景もあり、この点でのコスト削減や現有人員を付加価値の高い業務に転換させられるソリューションとなっている。

Vecnaの企業紹介動画(無音)

Vecnaは2024年6月にもシリーズC資金調達ラウンドに取り組み、このときは$100m(約158億円)の調達で完了した。

CEO就任以前から支援をしていたIagnemma氏

11月の追加資金調達に応じた投資家は「既存投資家」とのみ、発表された。Vecnaの既存投資家は、ベンチャーキャピタル(VC)が多く見られる。調達した資金は、テクノロジーとプロダクトの強化に充てると、明かされた。

一方、CEOに就任したIagnemma氏だが、MITで博士号を取得しており、その後も同大学のロボティックモビリティグループのディレクターを務めた人物である。さらに2020年には、エンジェル投資家としてVecnaへの投資も行った。

前述のようにVecnaの創業者はMIT出身で、会社の拠点もマサチューセッツ州に置かれている。地縁や以前に見られた関係からも、Iagnemma氏とVecnaはかねてより協働していたとも考えられる。

当のIagnemma氏は、CEO就任にあたり現状のVecnaの立ち位置を「Vecnaは、簡単に導入、確実に運用できるプロダクトで、市場を形成する独自の立場にある」と述べた。




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  • 記事・コンテンツ監修
    小林 大三

    アドバンスドテクノロジーX株式会社 代表取締役

    野村総合研究所で大手製造業向けの戦略コンサルティングに携わった後、技術マッチングベンチャーのLinkersでの事業開発やマネジメントに従事。オープンイノベーション研究所を立ち上げ、製造業の先端技術・ディープテクノロジーにおける技術調査や技術評価・ベンチャー探索、新規事業の戦略策定支援を専門とする。数多くの欧・米・イスラエル・中国のベンチャー技術調査経験があり、シリコンバレー駐在拠点の支援や企画や新規事業部門の支援多数。企業内でのオープンイノベーション講演会は数十回にも渡り実施。

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