トヨタやサムスンが出資をする次世代対話型インターフェースを開発するIntuition Robotics
Intutition Roboticsというイスラエルのベンチャー企業をご存じだろうか。CES2018でもイノベーションアワードを受賞した同社は、Toyota Research Institute(TRI)やサムスンNextから出資を受けており、次世代の対話型HMIシステムを開発している。
自動車やスマートホームなど、将来のコネクテッドな環境において、対話型のヒューマンマシンインターフェースは鍵となる技術である。今回はそんな技術を開発するIntuition Roboticsの紹介をしたい。
AIによる対話型インターフェースを開発するIntuition Robotics
Intuition Roboticsは2015年にテルアビブで設立されたベンチャー企業である。創業時には、孤独な高齢者の生活支援や介護をパーソナライズ化するElliQを開発。CES2018でBest of Innovationを受賞し、話題となった。
すでに資金調達はシリーズBを完了しており、同社が調達した資金の総額は58m$にも上る。同社にはToyota AI VenturesやSamsung NextなどのCVC、ルンバを開発したiRobotといったロボット企業が出資をしている。
ElliQは同社が独自開発したソーシャルロボットで、音、光、画像によるボディランゲージで感情を伝え、音声インタフェース(会話)でも理解を促す。タブレットと併用して活用するもので、家族や親戚や介護者とビデオチャットができ、ロボット自身はコンパニオンとして高齢者と会話したり、活動の提案ができ、また薬の服用を思い出させたりする。
どのような機械学習アルゴリズムを採用しているのか、同社は詳細を明らかにしていないが、ハードウェアはArmベースのQualcomm Snapdragon 820 SOCを採用し、Brodmann17というベンチャー企業が提供する最先端のマシンビジョンアルゴリズムも搭載されている(なお、このマシンビジョンには、軽量にデザインされたディープラーニングを特徴としているアルゴリズムが使われている)。
元々はElliQで高齢者向けのビジネスを開始した同社であったが、その後、Toyota Research Instituteが同社の技術に注目したことから、自動車で使う対話型インターフェースのシステムの開発に進出。ユーザーとの対話を通してユーザーの好みや指向を学習し、パーソナライズされたHMIを提供しようとしている。
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