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Faureciaがハプティクス技術のImmersionと提携

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2021年2月3日、大手自動車Tier1企業のFaureciaが、ハプティクス技術の主要プロバイダのImmersion Corporationと、Immersionの触覚技術・ソリューションへのアクセスを提供する複数年ライセンス契約を発表した。

車載用途で注目されるハプティクス技術

今回の契約により、FaureciaはImmersionが開発する最新の触覚フィードバック技術を使用して、高度でインタラクティブな触覚ユーザーインターフェイスを開発することができる。

フォレシアクラリオンエレクトロニクスの、ディスプレイグローバル製品ラインディレクターEdouard Da Silva氏は次のように述べている。「近い将来、自動車はスマートテクノロジーで構築され、直感的なタッチベースのインタラクションが可能になります。Immersionとのこの合意は、テクノロジーエコシステムを拡大し、接続されたパーソナライズされたエクスペリエンスに対する居住者のテクノロジーニーズを満たすための先進的なアプローチを示しています。」

世界のハプティクス(触覚技術)市場は、調査会社のResearch and Market社が2021年2月にプレスリリースで発表したところによると、2021年の26億米ドルから、2026年までに46億米ドルに成長し、CAGRは12.0%になると予想されている。自動車においては、次世代のコクピットとしてのインフォテイメント(インフォテインメントとは、情報:インフォメーションとエンターテインメントの両方を提供する造語)の強化に伴い、触覚フィードバック技術の実装が求められている。例えば車載ディスプレイは、そのボタンに触覚的なフィードバックがないと、扱いにくく、運転者が目を離してディスプレイを注視しないといけないような動作に繋がり得る。

Faureciaが開発しているHMIソリューションは、使いやすさを念頭に置いて設計されており、直感的なテクノロジーにより、居住者はタッチ、ジェスチャー、音声で対話して、インフォテインメント、座席、または熱的快適性のオプションを管理できる。こうしたインターフェースにImmersionの特許技術や自動車のタッチスクリーンとコントロール用の触覚技術ソリューションを活用するという。

ハプティクスで先行するImmersion

Immersionは1993年に設立された米国カリフォルニアに拠点を構える企業。米国新興市場のナスダックに上場しており、売上高は30~100億円程度の規模の企業となっている。同社のハプティクス技術は世界の30億を超えるデバイスで使われている。なお、ゲーム機のPlaystation5において、DualSenseコントローラーの触覚フィードバックにも同社の技術は採用されている。

(補足)実は直近1年分の実績が出ている2019年は前年比で30-40%程度まで売上が減少しており、まだこうした触覚フィードバック市場という立ち上がり期にある市場の難しさを表している。

同社のTouchSense技術は、アクチュエータとドライバーICを最適化し、バイブレーションの強さ、長さ、周波数やリズムなどについてアプリケーションに合わせこんで微細な設計をしていくことができる。サブミリ秒ごとにシステム応答を計算して、アクチュエータの振動を再校正し、特異な触覚を表現する。

(今回参考のプレスリリースはこちら



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  • 記事・コンテンツ監修
    小林 大三

    アドバンスドテクノロジーX株式会社 代表取締役

    野村総合研究所で大手製造業向けの戦略コンサルティングに携わった後、技術マッチングベンチャーのLinkersでの事業開発やマネジメントに従事。オープンイノベーション研究所を立ち上げ、製造業の先端技術・ディープテクノロジーにおける技術調査や技術評価・ベンチャー探索、新規事業の戦略策定支援を専門とする。数多くの欧・米・イスラエル・中国のベンチャー技術調査経験があり、シリコンバレー駐在拠点の支援や企画や新規事業部門の支援多数。企業内でのオープンイノベーション講演会は数十回にも渡り実施。

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