ウェアラブルアシストスーツのVerve MotionがシリーズAで約16.5億円を調達
ロボットアシストスーツを開発している米国ベンチャー企業のVerve Motionが、シリーズAで15m$(約16.5億円)を調達したことを発表した。
今回のラウンドは製造・運輸・物流に特化したVCであるConstruct Capitalがリードし、既存投資家のFounder Collective、Pillar VC、Safar Partners、OUP、エンジェル投資家が参画している。
センサとクラウドAIにより細かい支援のための制御を実現
Verve Motionは2020年にハーバード大学Wyss Institute(※1)からスピンオフして設立されたベンチャー企業だ。技術自体は10年間程度開発が続けられてきたものがベースになっている。
※1 Harverd大学のWyss Instituteは、「Biologically Inspired Engineering」をコンセプトに設立された研究組織であり、ここで開発された技術は産学連携だけでなく、技術移転やベンチャースピンオフなど積極的に実施されている。
同社が開発したウェアラブルアシストスーツ「SafeLift」は、軽量でソフトウェア対応のウェアラブルソリューションであり、リアルタイムの動き検知とロボット支援を組み合わせる。ユーザーの筋肉と並行して支援を適用し、ミリ秒単位でユーザーの動きに反応することができる。常時ロボット支援が機能しているわけでは無く、ユーザーのタスク・動きを検知し、必要な時だけアシストを行う。結果として、通常の就業時間中の作業者の背中への負担を30〜40%削減することができる。軽量で、装着するのに30秒もかからない手軽さも特徴だ。
クラウドに接続されたAIを使うことによって、データ駆動型として、個人の利用データや複数の利用者のデータを解析することも可能となっている。
米国サプライチェーン企業での実証プロジェクトを実施
同社は、米国サプライチェーン大手企業であるADUSA Supply Chainネットワークでのパイロット実証プロジェクトを実施しており、プレスリリースによるとこのプロジェクトは成功裏に完了したという。
ADUSA Supply Chainの食料品流通の作業に従事する従業員にVerve Motionの「エクソスーツ」を、実験的に展開している。ウォールストリートジャーナルによると、このパイロットプロジェクトは拡大し、今後数か月で複数の場所で250体を超えるエキソスーツを展開する予定であるという。
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