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ブレインマシンインターフェースのNeuralinkがシリーズCで約220億円の資金調達を実施

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新しいブレインマシンインターフェースを開発しているNeuralinkが、シリーズCで205m$(約220億円)の資金調達を実施したことを発表した。

今回の資金調達は、Vy Capitalをリードインベスターとして、Google Ventures、DFJ Growth、Valor Equity Partners、Craft Ventures、Founders Fund、Gigafundが出資者として参画している。

埋め込み型のブレインマシンインターフェースを開発

Neuralinkは2016年創業の、米国カリフォルニア州のベンチャー企業だ。

脳損傷のある患者の治療を目的として、埋め込み型のブレインマシンインターフェースを開発している。創業者の1人はイーロンマスクということからも有名な企業である。

同社が開発しているのは脳神経に埋め込むインプラント型の電極モジュールであり、動きを制御する脳の領域に挿入され、直接的に電気信号により神経刺激が与えられる。電極モジュールはBluetoothによってスマホのアプリと接続され、スマホアプリを通して脳に刺激を送り、動作指示を与えることができる。

下記の事例では、サルの脳に電極を埋め込み、サルがジョイスティックを使ってビデオゲームをプレイしている最中の神経活動の様子をモニタリングし、その神経活動をデコードした。

デコードにより生成されたアルゴリズムは、サルのジョイスティックを操作する手の動きを予測する。

そして今度は、ジョイスティックという物理的な道具は無しで、デコーダーで調整されたアルゴリズムで出力される予測データを、通信を介してゲームを操作するのに使う。すると、サルはジョイスティックを使わず、サルが「こう動かしたい」と考えた時に発する脳の信号に反応し、ジョイスティックを操る手の動きの脳神経の発火が予測され、それを元にゲームを脳内で楽しむということが実現できている。

https://www.youtube.com/watch?v=rsCul1sp4hQ
同社公開の動画への直リンク

上記だけ見ると、Neuralinkの狙いからはやや遠いためわかりづらいが、同社が狙うのは、脳神経に障害があり、例えば手に麻痺を持つ患者が、自分があたかも手をこう動かしたいと考えるだけで、BMIを通じて何かのデバイスを動かしたりする世界を実現することだ。

今回の資金は初期製品の市場投入とR&Dに活用

同社は現在、最初の製品である1,024チャネルの脳埋め込み型デバイスN1Linkを開発している。この製品は完全にワイヤレスであり、ユーザーが自然な方法でコンピューターやスマートフォンとインタラクションすることができ、四肢麻痺者がデジタルを通した自由を取り戻すのを支援する。

今回の資金調達した資金は、このN1Linkを市場に投入し、そして将来の製品に向けた研究開発を加速するために使用される見通しだ。

 

同社HPはこちら


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  • 記事・コンテンツ監修
    小林 大三

    アドバンスドテクノロジーX株式会社 代表取締役

    野村総合研究所で大手製造業向けの戦略コンサルティングに携わった後、技術マッチングベンチャーのLinkersでの事業開発やマネジメントに従事。オープンイノベーション研究所を立ち上げ、製造業の先端技術・ディープテクノロジーにおける技術調査や技術評価・ベンチャー探索、新規事業の戦略策定支援を専門とする。数多くの欧・米・イスラエル・中国のベンチャー技術調査経験があり、シリコンバレー駐在拠点の支援や企画や新規事業部門の支援多数。企業内でのオープンイノベーション講演会は数十回にも渡り実施。

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