ニュース記事

Xpeng(小鵬汽車)の支援先であるHT Aeroが新型自律飛行車両Xpeng X2を発表

INDEX目次

中国のスマートEVベンチャーであるXpeng(小鵬汽車)が出資を行い、支援をしているHT Aero(小鹏汇天)が、新型の自律飛行車両であるXpeng X2を最近発表した。

XPeng X2は、9月28日から広東省朱海で開催される中国国際航空宇宙展示会(第13回エアショーチャイナ2021)に出展している。

Xpengが開発する第5世代の機体

Xpeng X2は過去数年間Xpengが開発をしてきた機体の第五世代にあたる。

昨年の北京モーターショーでは第三世代の機体が発表され、今年4月に開催された上海モーターショーでは第四世代の機体も発表されていた。年内に第五世代の発表を行うことも上海モーターショーの時の発表で触れており、宣言通りの第五世代の発表となった。

参考:【上海モーターショー2021】スマートEVベンチャーのXpengが最新の空飛ぶ車機体を展示

Xpeng X2の試験フライトの様子

https://www.youtube.com/watch?v=j7ziz4H53TU&t=1s
Xpeng HT公開の動画への直リンク

この第五世代は、インテリジェントな飛行制御システムと自律飛行機能を備えた、2名乗りの小型機体となっている。原則、パイロットによる操縦は想定されていないようで、ユーザーが入力した目的地に基づいて、周囲の建物、飛行禁止区域や立ち入り禁止区域、気象条件などの要素を包括的に評価してインテリジェントな自律飛行ルート計画を策定する。

そして、ユーザーによるワンキー(ワンプッシュ的な意味と思われる)での飛行スタート、そしてリターン、ランディングを可能としており、ユーザーフレンドリーなインターフェースが意識されている。

構造材はフルカーボンファイバーで軽量に製作されており、重量は560kg(バッテリー付き)で、最大離陸可能重量は760kgとなっている。また、時速130kmの最大速度、35分の航続可能時間であり、短距離の都市輸送ニーズを満たすことができる。低高度の都市飛行シナリオとして、航空パトロール、フィールドレスキュー、医療輸送などが想定されている。



【世界のアーバンエアモビリティの市場・技術動向に興味がある方】

世界のアーバンエアモビリティ市場動向や技術動向、認証の動向、ベンチャー企業の開発状況、世界のバーティ―ポートプロジェクトのベンチマークなど、調査に興味がある方はこちら。

グローバル技術動向調査:詳細へ


  • 記事・コンテンツ監修
    小林 大三

    アドバンスドテクノロジーX株式会社 代表取締役

    野村総合研究所で大手製造業向けの戦略コンサルティングに携わった後、技術マッチングベンチャーのLinkersでの事業開発やマネジメントに従事。オープンイノベーション研究所を立ち上げ、製造業の先端技術・ディープテクノロジーにおける技術調査や技術評価・ベンチャー探索、新規事業の戦略策定支援を専門とする。数多くの欧・米・イスラエル・中国のベンチャー技術調査経験があり、シリコンバレー駐在拠点の支援や企画や新規事業部門の支援多数。企業内でのオープンイノベーション講演会は数十回にも渡り実施。

CONTACT

お問い合わせ・ご相談はこちら